電子証明書の取得方法

基本

会社の様々な電子申請手続きにおいてまず何よりも必要なことは電子証明書を取得することです。大抵の手続きは電子証明書が無いとできません。
中小企業はまだ対象ではないものの、2020年4月からは特定の条件の会社は社会保険や労働保険関係の手続きの電子申請が義務化されました。
https://www.mhlw.go.jp/content/000511981.pdf
きちんと手順を追えば案外簡単に取得できるので、是非取得しておきましょう。

電子証明書の発行機関は民間企業を含めいくつかあり、種類もICカードタイプとファイルタイプがあります。SmartHRなどのサービスではファイルタイプのみの対応だったりするのと、民間企業が発行する電子証明書はコストが割高だったりしますので、本記事では商業登記認証局が発行する電子証明書(ファイルタイプ)の取得方法をご紹介します。

電子証明書取得の準備

まず電子証明書の取得にあたり、必要なものを準備しましょう。

専用ソフト

法務省のページから、「商業登記電子認証ソフト」という専用のソフトをダウンロードしてインストールします。注意点としては、このソフトはWindows専用なので、Macでは残念ながら対応できません。

以下のページからダウンロードできます。
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00027.html
操作方法や環境設定についても上記ページから確認可能です。

登記簿謄本(履歴事項全部証明書)

これは必ずしも原本が手元になければいけないというわけではありませんが、申請時に登記簿謄本記載の内容を正しく入力しないと差し戻されてしまいますので、1回で正しく申請するためにも登記簿謄本を取得しておくことをオススメします。

商業登記電子認証ソフトに情報を入力

上記の手順でダウンロードした商業登記電子認証ソフトを立ち上げ、必要情報を入力していきます。

1.「鍵ペアファイル及び証明書発行申請ファイルの作成」をクリック

2.必要情報の入力

必須項目を埋めていきます。
登記簿謄本を用意しておいた方が良いと書いたのは、ここに入力する内容(商号や本店の住所)は謄本に記載の通りに入力しないといけないからです。
それ以外の注意点は以下の通りです。

電子証明書の有効期間

文字通り有効期間を選択します。こちらは費用にも影響します。
以前までは登記事項に変更があると、電子証明書も失効して使えなくなっていたので再度費用をかけて取り直す必要がありましたが、2020年3月より手数料不要で残りの証明期間において変更後の登記事項を証明事項とする電子証明書を発行できるようになりました。ですので、特段理由がなければ最長期間(27ヶ月)で取得しても問題無いと思います。
電子証明書の発行期間と手数料

鍵ペアファイルパスワード

これは電子証明書を発行するためだけに使用するパスワードとなります。法務局に申請に行った後にもう1度だけ使いますのでメモしておきましょう。発行された後は使うことはありません。

電子証明書の使用休止届出用暗証コード

最初に設定した有効期間中に、電子証明書を利用できなくするために使います。わざわざ電子証明書を使用休止させる場面は無いような気はしますが、これも忘れないようにメモしておきましょう。

3.ファイルの保存
これらの情報を入力したら、「証明書発行申請の格納先」と「鍵ペアファイル及び発行申請書・委任状ファイルの格納先」をPC上の任意の場所(デスクトップなど)に指定し、「鍵ペアファイル及び発行申請書ファイル作成実行」をクリックします。
その後、ファイルが作成された旨の画面が表示されますので、「ファイル作成結果保存」をクリックし、これもPC上の任意の場所に保存します。
この時生成された「鍵ペア」ファイルと「SHINSEI」ファイルについては
・開かない(ダブルクリックしない)
・拡張子をつけない
ように注意しましょう。

申請書の作成・押印

前の手順で保存した場所に、「****申請書・委任状.pdf」というファイルが保存されているはずですので、それをプリントアウトします。

印鑑提出事項の一部や証明期間など、いくつかの項目は既に先程の手順で入力した内容が表示されているはずですので、それ以外の情報を記載します。
代表者の人が直接申請に行く場合は、代理人の欄や委任状の欄への記載は不要です。
なお、手数料は以下の通りです。

発行期間手数料
3ヶ月2,500円
6ヶ月4,300円
9ヶ月6,100円
12ヶ月7,900円
15ヶ月9,700円
18ヶ月11,500円
21ヶ月13,300円
24ヶ月15,100円
27ヶ月16,900円
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00028.html#02

「SHINSEI」ファイルをCD、DVD、USBメモリのいずれかに保存

申請書と同様に、前の手順で保存した場所に「SHINSEI」というファイルが生成されているはずですので、これをCD、DVD、USBメモリのどれでもいいので、保存します。
その際、
・パスワードを設定しない
・フォルダに格納しない
・他のファイルを保存しない

という点に注意してください。
ちなみにこれらの媒体は、申請手続き後に返却され、その後は普通に他の用途に使えますので安心して下さい。
なお、それぞれ使用できる媒体は以下の通りです。
・CD-ROM、CD-R、CD-RW
・DVD-ROM、DVD-R、DVD-RW
・USBメモリ(USB1.0 ~ 3.0)スタンダードA端子を備えたもの

登記所に申請

電子証明書発行申請書と、「SHINSEI」ファイルを保存した媒体を持って、管轄の登記所に行きましょう(今までは印鑑カードも必要でしたが、これも2020年3月9日より不要となりました)。
また、手数料分の収入印紙が必要ですが、大抵は登記所内に販売所があるので、そこで購入すれば大丈夫です。

担当の窓口にて上記を提出し、電子証明書の発行手続が完了すると電子証明書のシリアル番号が記載された「電子証明書発行確認票」が交付されます。これと返却された媒体を受け取って帰りましょう。

電子証明書の取得

ようやく最後のステップとして、電子証明書の取得を行います。
再び商業登記電子認証ソフトを立ち上げ、「手順3 電子証明書取得」をクリックします。

「シリアル番号」の欄には、「電子証明書発行確認票」に記載されている番号を入力します。
「鍵ペアファイル」は、申請書などのファイルを保存したときに生成された「****鍵ペア」というファイルを選択します。
「鍵ペアファイルパスワード」は申請書を作成したときに自分で設定したものです。
「電子証明書格納先」はPC上の任意の場所を指定しましょう。
「電子証明書パスワード」は、今後色々な電子申請をする際に「PINコード」と呼ばれる形で入力が求められるパスワードになりますので、絶対に忘れないようにしましょう。

これらを入力して「電子証明書取得実行」をクリックすると「電子認証登記所との通信について」という画面になりますので、記載の通りハッシュ値が合っていることを確認し、「続行」をクリックすると「電子証明書格納先」で指定した場所に「****電子証明書.p12」というファイルが生成されます。これが電子証明書ファイルになります。

以上で手続きは終了です。

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